「人を活かす会社調査」2016年調査より【4】有休が取りやすい!年次有給休暇取得率ランキング

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「人を活かす会社調査」2016年調査より【4】有休が取りやすい!年次有給休暇取得率ランキング

 有給休暇の取得率や残業時間を「働き方改革」の目標数値に掲げる企業が増えています。ビジネスパーソン調査の「人を活かす条件」で「非常に重視する」の回答比率が最も高かった項目は、「休暇の取りやすさ」(44.6%)でした。休暇制度はどんな企業にも備わっているものですが、休みを取れない実態があるからこそ、重視する人が多かったのかもしれません。企業の人事・労務制度の充実度を測る「人を活かす会社」調査※では、対象企業に有給休暇取得率を聞きました。就職活動をする学生にとっては、多くの従業員が有休を取得している、有休の取りやすい会社が分かります。

トヨタ系、NTT系がトップテン入り

 年次有給休暇取得率の計算式は、「従業員が消化した有給休暇日数÷会社が決めた有給休暇×100」で、割合(%)が高いほど有給休暇(有休)を取りやすい会社といえます。厚生労働省の「平成26年就労条件総合調査」の全国平均は48.8%でした。

 「人を活かす会社」調査の回答企業462社の2015年度の全体年次有給休暇取得率は60.8%で、前述の全国平均に比べると高めといえます。本調査の結果を業界別に見ると、高かった業界は輸送用機器(81.1%)、運輸・倉庫(70.8%)でした。ただし、運輸・倉庫をさらに細かな業種に分けて見ていくと、陸運(76.6%)と空運(76.5%)が高いのに対し、海運(49.6%)、倉庫・運輸関連(48.6%)は低い結果が出ています。

 他に取得率が低かった業界は、建設・不動産(42.4%)、商業(44.4%)でした。物流や建設業界の人手不足がニュースでも報じられていますが、増える業務量に対して人員の補充が間に合わず、そのため有休取得率が低い、という見方ができそうです。

 1位の豊田自動織機はトヨタ系の輸送用機器メーカー。前年も97.3%と高い取得率でしたが、今調査では繰り越し分があり100.5%の取得率となりました。トヨタ系、NTT系の企業が上位に多いのは労働組合の存在が影響しているのかもしれません。8位の東亜合成は瞬間接着剤「アロンアルファ」を製造している企業です。2015年から有休100%取得に取り組み、2015年度実績で96.3%を達成しました。

実績を基に、社員にヒアリングを

 近年はワークライフバランスの観点からも、休暇の取りやすさが注目されています。ただし休暇制度はあっても、自分が休むことで周囲の負担が増えるかもしれないといった遠慮から休暇を取りづらい空気があり、制度が利用されていないのであれば意味がありません。また、最近では管理職の評価項目に「部下の有休取得率」が加わるケースが増え、仕事が忙しいのに「休め」と強制されることもあるようです。

 就職活動においては、実際に働いている社員に制度の「利用実態」を確認しましょう。制度の有無は会社案内や会社ホームページなどに書いてありますから、どの時期にどの程度の休みを取ることができるのか、また、全社平均が分かっている場合は、「御社の平均は○%だそうですが、○○さんの所属されている部署も同程度でしょうか?」「有休を取るために、無理をしたことはありますか?」など、突っ込んだ質問をしてもよいでしょう。部署によって大きな差がある場合もあります。

※「人を活かす会社」調査 調査概要
 日本経済新聞社、日経リサーチ、日経HRと共同で企画。企業の人事・労務制度の充実度を点数化し、ビジネスパーソンが重視する度合いに応じて傾斜配分し、ランキングを作成した。前身の調査「働きやすい会社アンケート」を含めると14回目。上場かつ連結従業員数1000人以上の企業とそれらに準じる有力企業の計1260社を対象に、6月から7月にかけてアンケート調査を実施、462社から有効回答を得た。ビジネスパーソン調査はインターネットを通じて約1万2000人を対象に、7月20日~25日にかけて実施した。企業向け設問と対応した計71の設問について重視度をたずね、1043人から回答を得た。

◎ランキングについて詳しくは、「日経キャリアマガジン特別編集 日本の優良企業パーフェクトブック2018年度版」をご覧ください。
https://www.nikkeihr.co.jp/mook/204.html

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