「人を活かす会社調査」2016年調査より【5】女性の管理職が多い!女性課長人数ランキング

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「人を活かす会社調査」2016年調査より【5】女性の管理職が多い!女性課長人数ランキング

 安倍政権が「働き方改革」を推進するなか、女性の役職登用を進めようという企業の動きが見られます。「人を活かす会社」調査※では、対象企業に女性課長(相当職)の人数とその比率を聞きました。就職活動をする学生にとっては、女性の管理職が多く、女性の活用に力を入れている会社が分かります。また、そういった会社は従業員のライフステージ(介護、育児、本人の病気など)による働き方の変化を支援する制度を整えている傾向にあり、同じ会社で長く働きたい学生にとっても注目すべきランキングです。

課長職の女性比率はまだ低い

 課長(課長相当職)とは、課・チームの長として課の「ヒト・モノ・カネ」を管理する役職で、マネジャーとも呼ばれます。自分の成果だけでなく、課・チーム全体を管理し業績を上げる責任を担います。管理職コースの第一歩であり、将来は会社の経営を担う人材として期待されている役職ともいえるでしょう。女性の課長人数が多い会社はフラットな人材登用が実践されている会社ともいえ、男性社員にとっても利点は大いにあります。

 「人を活かす会社」調査の回答企業462社の2016年度の女性課長の平均人数は、59.5人、平均比率は7.2%(前年6.5%)でした。厚生労働省「平成27年度雇用均等基本調査」では平均比率は7.0%(同6.0%)で、本調査の結果とあまり差は見られませんでした。どちらも前年より増えているものの、政府目標である「2020年までに指導的地位における女性比率30%」にはまだ遠い道のりです。「人を活かす会社」は回答が上場企業に集中しているため、全体調査と比較すると数値が高めに出る傾向がありますが、女性管理職についてはあまり差がないという点も前年と同じです。

 トップ10を見ると、銀行、ゼネコン、商社など、ひと昔前なら「総合職の男性が中心となって働き、女性は補佐役に終始する」といわれた業界の企業がランクインしています。8位の三菱東京UFJ銀行(総合ランキング89位)、9位大林組(同196位)、10位三菱商事(同26位)は、それぞれの業界の中でも女性の登用に積極的な企業といえるでしょう。

 また、6位の花王グループ、7位のパソナグループは総合ランキングでも上位の企業であり、女性登用以外にも人材活用の制度が整っていることがうかがえます。

女性管理職を増やす、具体的な数値目標があるか

 前述したように、政府は「2020年までに指導的地位における女性比率30%とする」という女性活用の数値目標を打ち出しています。就職活動においては、志望企業はこの比率について具体的な数値目標があるか、プランがあるのかどうか確認しましょう。ここで企業の本気度が分かります。女性の管理職を増やしたくても、管理職として登用したい世代にそもそも女性社員がいない、といういびつな従業員構成を抱えた会社も多数あります。

 また、女性を登用しようとしても、管理職を辞退される、定着しないという悩みを抱えている会社も多いものです。現在40代の女性社員の中には、「一般職」と入社し長く働き続けるうちにベテラン社員となったものの、管理職やリーダー職としての心構え・必要なスキルを学ぶ機会がなかった人もいるようです。

社員に話を聞く機会があれば、管理職にはどのような評価を受けて選ばれるのか、管理職・リーダー教育はいつからあるのか、女性が辞退するケースはあるのか、それはなぜかなどを聞いてみましょう。辞退するケースが多いようなら、その会社には教育や支援体制が不足しているのかもしれません。

※「人を活かす会社」調査 調査概要
 日本経済新聞社、日経リサーチ、日経HRと共同で企画。企業の人事・労務制度の充実度を点数化し、ビジネスパーソンが重視する度合いに応じて傾斜配分し、ランキングを作成した。前身の調査「働きやすい会社アンケート」を含めると14回目。上場かつ連結従業員数1000人以上の企業とそれらに準じる有力企業の計1260社を対象に、6月から7月にかけてアンケート調査を実施、462社から有効回答を得た。ビジネスパーソン調査はインターネットを通じて約1万2000人を対象に、7月20日~25日にかけて実施した。企業向け設問と対応した計71の設問について重視度をたずね、1043人から回答を得た。

◎ランキングについて詳しくは、「日経キャリアマガジン特別編集 日本の優良企業パーフェクトブック2018年度版」をご覧ください。
https://www.nikkeihr.co.jp/mook/204.html

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