就活生のメントレ!【5】友人より先に内定…就活で友情を傷つけない方法

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就活生のメントレ!【5】友人より先に内定…就活で友情を傷つけない方法

話を聞いてあげるだけで力になる

 人は、話をすることで気持ちの整理ができます。人に話すという行為自体が「カタルシス効果」と呼ばれる心の浄化作用を持っています(第4回を参照: https://labo.nikkeihr.co.jp/contents/howto/mental_04_1/)。アドバイスをしなくても、ただ、聞き役になるだけで十分に有効なのです。話を聞いてあげることで友人をサポートできるといいですね。

 成功体験を通じて得たアドバイスも時には有効です。ただこの場合は押し売りにならないよう、相手から意見を求められたときにのみ話すようにしましょう。

関わらないのも優しさ

 心身ともに負担の掛かる就活中、気持ちのバランスを取るのは難しいです。自分が内定を獲得できずに焦りを感じていると、その気持ちの不安定さから、先に就活を終えたあなたに対する態度(対応)が変わることも考えられます。

 そっけない態度やコンタクトの頻度が下がることによって、あなた自身が寂しさとともに、「このまま関係性が悪くなるのでは」と焦りを感じてしまうこともあるでしょう。しかし、相手はあなたを嫌いになったのではなく、自分のことに必死なだけです。ですから、あなたの気持ちはひとまず抑えることが大切です。

 「いつでも話を聞くからね」「何かサポートできることがあれば何でも言ってね」と声掛けすることは必要ですが、反応が薄ければ、無理にこちらからコンタクトを取るのも考えものです。さじ加減が難しいところではありますが、相手の立場に立って行動しましょう。

 環境や立場が変われば、考え方や感じ方も違って当然。今まで、「そうそう!」と共感できたことができなくなったり、反発心を覚えたり、急に心が離れてしまったと感じることもあるかと思います。しかし、その気持ちは一時的なもの。その時期にどう関わるかが、その後の関係性にも影響します。

 また、先に内定が決まったあなたもすべてが安泰ではなく、これからの社会人生活に向けて不安もあるでしょう。ただ、それを共有しようと「私だって、こんな不安がある」と相手に言っても、その不安は「就活中の不安」とは別物です。そこで単に「大変なこと」を共有したつもりになっても、相手との溝が深まる危険性があります。

 まずは、自分の気持ちをコントロールすること。相手が多少不安定でも受け止められるよう、気持ちにゆとりを持つことが大切です。相手との距離を縮めたり、広げたりと調整を取ることは、これからさまざまな場面に遭遇する新社会人生活へ向けたトレーニングにもなるでしょう。

 お互いに就職先が決まり同じ立場になれば、また気持ちもつながるはずです。大変な時期をともに乗り越えたからこそ分かり合える、より一層、つながりが深まる関係をつくることができるとよいですね。


◆大野萌子さんのプロフィール
一般社団法人「日本メンタルアップ支援機構」代表理事、メンタルアップマネージャ。
防衛省、文部科学省などの官公庁、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の
講演・研修を行う。企業内カウンセラーとして、ビジネスパーソンなどを対象にコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメント対策に関するアドバイスも行っている。
https://japan-mental-up.jimdo.com/
http://japan-mental-up.com/column/

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