NARF(17年8月開催)レポート【1】日本企業へのアジアの学生のホンネは?

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NARF(17年8月開催)レポート【1】日本企業へのアジアの学生のホンネは?

日本独特の採用選考に不安や懸念

 一方で、日本独特とも言える採用選考には不安や懸念の声も聞かれました。
「数回の面接ですべてが判断されるのですごく緊張する」(インドネシア)
「敬語はもちろん、面接でのマナーが分からなくて不安。日本が聞き取れなくて『もう一度お願いします』と言っていいのかどうか」(マレーシア)
「短い面接の時間で自分のことがうまく伝えられるか心配」(インドネシア)
「緊張すると日本語がうまく出てこない」(タイ)
など、面談での“一発勝負”的な採用で明暗が分かれてしまうことへのプレッシャーをあらわにする学生が多かったです。

 また、現時点で学生が持つ実力・技能よりも、将来に向けた可能性、伸びしろの大きさを重視するのが日本企業の特徴ともされていますが、
「今、何ができるか、を表現するのは持っている資格を説明したりすれば意外と簡単にできるが、ポテンシャル(潜在能力)を面接で表現するのは非常に難しい」(中国)
という意見も出ていました。

 日本企業に入社した後、実際に日本で働くことについて聞いたところ「全く不安はない」という声が目立った半面、懸念をあらわにする学生も。一番多かったのは「会社は外国人人材をきちんといかしてくれるのか」という不安です。
「単に言語を使ったり、母国との橋渡し的役割だけでは物足りない。グローバルにいろいろと挑戦してみたい」(中国)
「外国人社員の比率が増えているというが、皆がきちんと活躍できているかが気になる」(中国)

 また昨今、急速に変わってきているとはいえ、日本の会社で根強くみられた“企業風土”を心配する学生もいました。
「女性は男性と平等に同じような責任ある仕事を任されるのか」(タイ)
「上司や先輩の言ったことを絶対守らないといけないという上下関係はいまだにあるのか」(インドネシア)
半面、日本の産業界全体で働き方改革への取り組みが進んでいることが既に知られているのか、長時間労働、残業過多についての心配の声はほとんど聞こえませんでした。

 少子化を背景に、今後も新卒採用できる日本人学生の数の先細り傾向は続き、外国人採用への熱が一段と高まっていくことは必至でしょう。外国人が日本企業の何を魅力と感じているか、逆に何を不安視しているか、をしっかりと分析し、有能な外国人に「選ばれる」企業を目指していくことが、人材難時代に勝ち抜く企業の条件になるのではないでしょうか。

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