学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【20】「灯台下暗し。キャリアセンターを使おう」

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学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【20】「灯台下暗し。キャリアセンターを使おう」

 学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方の第20回。今回は、キャリアセンターの効用について考えてみましょう。
(文/中小企業交流クラブ幹事・作家 三浦紀夫 ※プロフィルはページ下部)

キャリアセンターに足を運ばない

 新卒者を求めている企業を探すには、どうしたらいいでしょうか。

 こう質問されたら、どう答えますか。ほとんどの人が「就職情報サイトで探す」と答えるのではないでしょうか。ここ10数年で、これが常識になりました。

 それまでは、自宅に送られてくる求人情報をまとめた印刷物で探したり、大学のキャリアセンターに掲示されている企業からの求人票で探したりという方法が主流でした。

 ところが、就職情報サイトが普及してからは印刷物はすたれ、キャリアセンターに足を運んで求人企業を探す学生も激減してしまったようです。

その大学から採用したい企業が求人票を送る

 ただし、就職情報サイトには弱点もあります。弱点の一つは、大学生や大学院生に広く情報を提供している点でしょう。ピンポイントで、ある大学の学生に向けた情報を流してはいません。

 その点で、大学のキャリアセンターに来ている求人情報はピンポイントの情報です。私が経営者だった頃、採用担当者がいくつかの大学に求人票を送っていました。その大学は、これまでに採用実績がある大学が中心でした。

 知人の経営者は、会社のそばにある一つの大学だけに求人票を送っていると話してくれました。特に偏差値が高いとか有名な大学だというわけではありません。ただ、会社に近いというだけで、その企業にとっては最もなじみ深い大学なのでしょう。

 このような企業側の意図を読むと、就職情報サイトに掲載されている企業よりもキャリアセンターに求人票を送ってきた企業のほうが、内定を得られる可能性が高い企業だということがわかります。求人票を送ってくるということは、その大学の学生を採用したいと考えている企業ばかりなのです。

ブラック企業が少ないから安心感がある

 また、キャリアセンターに求人票を送ってきた企業には、「ブラック企業」が少ないという利点もあるのではないでしょうか。

 その大学の卒業生を採用したことのある企業なら、キャリアセンターに入社後の情報が入りますから、ブラック企業かどうかは簡単に判別できます。ですから、大学のキャリアセンターに求人票を送ってくる企業は、地味ながらも優良な中堅・中小企業が多いのではないかと考えられます。

 大学によっては、キャリアセンターのホームページで求人情報を公開しているケースもありますから、これも利用してください。優良中堅・中小企業を探すうえで、キャリアセンターの求人情報がもっと見直されていいのではないかと思っています。


[プロフィル]
三浦紀夫(みうら・のりお)
1952年2月、青森市生まれ。作家。明治大学政経学部卒。学生時代から編集制作会社の株式会社コアで仕事をし、卒業後同社に入社。1990年、同社代表取締役に就任。2002年、倒産。2003年、『倒産社長の告白』(草思社)を発表して著作活動を開始。他の著書に『倒産社長、復活列伝』(草思社)、『こうなったら会社はたたみなさい』(東洋経済新報社)等。2012年1月、『就活が変わる!優良中堅企業の見つけ方』(PHP研究所)を発表。新聞、雑誌の連載や講演でも活躍中。中小企業交流クラブ幹事。

【バックナンバー】

【1】はじめに……
【2】業界をよく知っている人に話を聞こう!
【3】中堅・中小企業の“安定性”を見定めるには
【4】就職情報サイトで志望企業を絞るには
【5】説明会では社長との相性を探ろう
【6】企業の成長性を見定めよう!
【7】応募した企業の社長が高齢だったら……
【8】第三者から表彰される企業を見つけよう
【9】志望企業は情報公開に積極的か
【10】中堅・中小の採用は、これからが本番
【11】中堅・中小企業が求める学生とは?
【12】内定が得られないまま年を越しそうなあなたへ
【13】中堅・中小企業には魅力がいっぱい
【14】スタッフや職場に好感が持てる会社を選べ
【15】入社3年後の離職率をどう考えるべきか

【16】ダメな経営者を見分ける方法
【17】経営革新計画を承認された企業に目をつけよう
【18】どんな経営ビジョンを描いているか
【19】B to B企業がねらい目だ

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