「人を活かす会社調査」2016年調査より【7】注目!女性の平均勤続年数が全体平均より長いランキング

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「人を活かす会社調査」2016年調査より【7】注目!女性の平均勤続年数が全体平均より長いランキング

 社会人1年目に聞いた意識調査によると、「就職した会社に定年まで働きたい」と回答した人は33%でした(ソニー生命、「社会人1年目と2年目の意識調査2017」)。新入社員の3人に1人は、入社した会社に長く勤めたいと考えているようです。平均勤続年数の長さは会社の「働きやすさ」の1つの指標といえます。企業の人事・労務制度の充実度を測る「人を活かす会社」調査※では、対象企業に社員の平均勤続年数を聞き、全体と女性の数値を比較しました。ここでは、平均勤続年数で女性が全体を上回った会社の上位を見てみましょう。

女性が長く働ける会社に注目

 日本の会社において、一般的に社員の勤続年数は男性のほうが女性よりも長くなる傾向にあります。それは、会社内で長時間労働が恒常化し、ワークライフ・バランスのとれた働き方ができないため、出産・育児・介護などの負担がかかりやすい女性社員が辞めるという背景があるようです。

 全体の平均勤続年数は長くても、全体と男女別で比較したときに大きな開きがあるようなら、性別や職種などによって勤続年数に差があり、働きやすさが「偏っている」のかもしれません。男性よりも女性の平均勤続年数のほうが長い会社は、女性が働き続ける上での障害が少ない会社といえるでしょう。

 「女性の平均勤続年数が全体平均より長いランキング」は、全体平均勤続年数から女性平均勤続年数を差し引いて年数差を計算し、全体平均より女性が長く働いている会社を示しました。

 1位のセーレンは、繊維技術を基盤に、自動車用シート材やスポーツ衣料、化粧品を製造している会社です。インクジェット染色技術を使ったパーソナル注文システムなども高い評価を得ています。同社の平均勤続年数は、全体が16.7年であるのに対して、女性は22.1年。女性のほうが5.4年長く働いている結果となりました。

 2位の日本郵船は日本を代表する海運会社。女性の海外勤務経験者を5年間で80人以上(延べ)とする目標値を設定するなど、活躍支援に取り組んでいます。同社の全体と女性の平均の年数差は、3.9年でした。

 トップ10入りした会社は、総合ランキング200位圏外が7社ありました。総合では高い順位に入らなくても、男女ともに平均勤続年数が長く、かつ女性のほうが長く働く会社が多数あることが分かります。

出世・給料の“天井”はないか、チェック

 厚生労働省の調査によると、平均勤続年数は男性13.5年、女性9.4年でした(平成26年度雇用均等基本調査)。本調査では男性16.9年、女性13.6年と、男女ともに厚生労働省の調査結果を上回っており、全国平均よりも長く働く人が多く、働きやすい制度や雰囲気が整った会社が多かったといえるでしょう。

 ただしなかには、長く働く女性社員のスキルが向上しても、その仕事は男性総合職をサポートする補助役に限定され、出世・給料の“天井”は決まっているような会社もあります。就職活動において会社選びをするときには、勤続年数の数値だけではなく、働き方や評価制度などの中身、職種転換制度の実績などもあわせてチェックするようにしましょう。


※「人を活かす会社」調査 調査概要
 日本経済新聞社、日経リサーチ、日経HRと共同で企画。企業の人事・労務制度の充実度を点数化し、ビジネスパーソンが重視する度合いに応じて傾斜配分し、ランキングを作成した。前身の調査「働きやすい会社アンケート」を含めると14回目。上場かつ連結従業員数1000人以上の企業とそれらに準じる有力企業の計1260社を対象に、6月から7月にかけてアンケート調査を実施、462社から有効回答を得た。ビジネスパーソン調査はインターネットを通じて約1万2000人を対象に、7月20日~25日にかけて実施した。企業向け設問と対応した計71の設問について重視度をたずね、1043人から回答を得た。

◎ランキングについて詳しくは、「日経キャリアマガジン特別編集 日本の優良企業パーフェクトブック2018年度版」をご覧ください。
https://www.nikkeihr.co.jp/mook/204.html

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