転職に関わる調査レポート 第3弾 ~海外志向について~

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転職に関わる調査レポート 第3弾 ~海外志向について~

 文部科学省が2014年9月、世界レベルの研究や徹底した国際化を推進する大学を重点的に支援し、国際競争力を高めようと選定したのが「スーパーグローバル大学」。安倍政権が掲げる20年までに海外からの留学生を30万人に倍増するという目標の拠点でもあり、英語の講義が増え、外国人向けの寮の整備も進んでいます。

 スーパーグローバル大学に選ばれた国公私立大37校の学生も、そうでない学生も、「グローバル」という言葉を聞くと無関心ではいられないような感覚が、すっかり刷り込まれていないでしょうか。実際に、国際化を推進してグローバル人材を育成すると言われても、どれだけの人が実感を持てているのか、少々疑問を感じる面もあると思います。

 そこで今回は、学生の皆さんよりはグローバルを肌で感じているであろうと思われる社会人を対象に実施した海外志向に関する調査結果をお伝えします。

 調査内容は転職サイト「日経キャリアNET」で16年4月、海外で働くことの意識・実態や語学力アップなどに関し、20~50代までの幅広い年代を対象に行ったアンケートを基にしたもので、533人から回答を得ました。それぞれの世代がグローバルに対してどのように感じているのか。学生の皆さんは「近い将来の自分が、どのようにグローバルをとらえているのか」という視点で結果を見るようにすると、現実味も帯びてくるはずです。

 無関心ではいられなくなったグローバルについて考えていくためにも、転職を考えている社会人の声をちょっと聞いてみましょう。

■海外で「勤務したい」「勤務したくない」がほぼ同数に

 海外の企業や担当者と日ごろ、どの程度の接点があるのかを聞いてみました。社員も取引先もほぼ国内という声が約半数でしたが、残りの半分は国内で仕事をしながらも何らかの形で海外との接点があるという結果でした。

 いくつか拾い上げると、外資系企業では「直接の同僚や上司は日本人だが、本国の技術者と打ち合わせやディスカッションがある」「同僚はほとんど日本人で、顧客も日本国内ながら、日常業務はほとんどすべて英語が必要」といった声が上がりました。

 海外勤務についてどう感じているかについては、「海外勤務を拒否する、または避けたい」と「地域や国によっては勤務したい」の正反対の声がほぼ同数。企業によってはそれこそ主だった事業展開が国内、国外と分かれるうえ、少なからず所属部署などの特性も反映されているのかもしれません。

 その正反対の声をもう少し掘り下げてみましょう。「海外で勤務したい」「海外で勤務したくない」というそれぞれの理由の上位は、どんなものなのでしょうか。海外勤務を望む理由で一番多かったのが「自分の成長」(上記グラフ参照)。次いで、「日本にないことがありそう」「自分の能力が生かせる」が続きました。「語学は得意ではないが、海外勤務を刺激に何とかしたい」といったチャレンジ精神旺盛な声も上がっていました。
 
 海外勤務をしたくない理由は、「言葉や生活の不安」「ビジネスリスクや治安などの心配」などが目立ち、「家族や身内の事情」「自分の健康管理」なども上がりました。

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