内定学生に聞く 就活“必勝”ノウハウ【2】

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内定学生に聞く 就活“必勝”ノウハウ【2】

 「選考」解禁前にインターンシップなどの実施で学生との接点を確保しようとする企業も増え、就活の成功は、これまでにも増して「集めた情報の質と量」に左右されるようになっています。ここでは「情報を制して就活を制す」ためのノウハウを紹介します。

第2回 「OB・OG訪問で仕事選びの“軸”を確立」

私立大学 法学部
大手総合商社内定
Iさん(女性)

――スケジュールの「後ろ倒し」が話題となった2016年度(16年春入社)の就職活動ですが、振り返っていかがですか。

 スケジュール変更の話は2年生の冬からニュースで見聞きしていました。自分への影響はイメージしきれていませんでしたが漠然とした不安があり、早い段階から「就活」を意識していましたね。2年生の3月頃、所属ゼミの先輩に「就活をしようにも、何をしたいのかもはっきりしていなくて……」と相談したところ、「実際に働いている人に会ってみたら」とOB・OG訪問を勧められました。それから1年くらい掛けていろいろな業界・企業で働く先輩に話を聞き、就活を終えて数えてみたら、80人くらいに達していました。

――80人とは、すごいですね! なるべく多くの人に会おうという思いがあったのですか。

 人数は意識していませんでした。訪問を始めた3月から半年ほどの間は、会社の規模や業界にこだわらず、少しでも興味を持ったら話を聞くことにしていましたね。働く上でのビジョンを明確にしたかったんです。例えば、私は「世界の貧困問題」に関心がありましたが、アプローチは1つではない。NPO法人などで支援する立場もあれば、ジャーナリストになって、記事を通して課題を世に問う方法もあります。働いている先輩の生の声を聞けば、自分なりの仕事選びの軸を見つけられるのではないかと考えました。スケールの大きいビジネスを通じて社会に貢献したいという思いから、志望業界を商社や不動産関係に絞ったのが3年生の9~10月頃。そこに至るまでに約40人の社会人とお話ししました。それ以降は業界・企業を絞って訪問し、志望度の高い企業は、複数人に会うこともありました。

――それだけの人数の先輩を、どのように見つけたのですか。

 大学のゼミやサークルの他に、インカレのボランティア団体などにも所属していたため、「頼れる先輩」の数は多かったかもしれません。大学によってはキャリアセンターなどでOB・OGの名簿を閲覧できる場合もあると思います。私の場合、名簿も活用しましたが、身近な先輩に相談したり、実際に訪問をして興味を持った企業の人に、さらに知り合いを紹介してもらったりするケースが多かったですね。

――訪問する際に気をつけたことは。

 訪問を受ける立場で「どんな態度の後輩だったら気持ちよく話せるか」を想像するようにしていました。訪問後のお礼メール、就活の進捗状況の報告などマナーを守ることはもちろん、初めにきちんと自己紹介をすることを心掛けました。質問をすることばかりに集中してしまいがちですが、「どんな学生生活を送ってきて、なぜ先輩に話を聞きたいと考えたのか」という前提をはっきり伝えておくと、その後のコミュニケーションもスムーズになります。
準備も大切。企業のウェブサイトはもちろん、新聞記事などもできる限りリサーチして、質問をまとめておくこと。会社案内を見ればすぐに分かることを聞くのは失礼ですし、自分にとってももったいないことです。

――特に「聞いてよかった」と思う質問はありますか。

 「どういう人と一緒に働きたいと思うか?」といった、相手の主観に訴える質問よりも、具体的な仕事内容や同業他社に対する見方など「客観的な事実」を聞くほうが、役に立ったと実感する場面が多かったです。面接で、OB・OG訪問で聞いた新規事業の話などを交えて志望動機を話したところ、面接担当者に「よく調べたね」とほめられたこともありました。また、先輩によってはエントリーシートの添削や模擬面接をしてくれる人もいました。志望動機に対して「それは確かにうちの強みだけど、就活生みんなが言うことだから差別化が必要」など、その業界・企業で働いている人ならではのアドバイスをもらえたことは心強かったですね。ただ、先輩の都合もあるので、例えば訪問時に「今から自己PRだけ言ってみるので、感想いただけますか」と持ちかけてみるなど、お願いの仕方は工夫したほうがよいと思います。

 OB・OG訪問で受けるアドバイスは時に厳しく、落ち込んだこともありましたし、憧れている仕事のネガティブな側面を聞いて戸惑うこともありました。でも、「ネガティブな要素があっても志望したい理由があるかどうか」「今から努力できることはないか」を考えることで、乗り越えることができたと思います。皆さんも自分を信じて頑張ってくださいね!

☆ポイント
◎OB・OG訪問は人数が目的ではない。仕事選びの軸を確立する手段と心得よう。
◎「相手の立場」を考えたコミュニケーションで、社会人としての基礎が身に付く。
◎OB・OGにエントリーシートの添削や模擬面接をお願いしてみるのもお勧め。

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