生き残る企業の秘密【3】海外市場開拓

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生き残る企業の秘密【3】海外市場開拓
海外売上高比率が高い主な企業。国内よりも海外での売上比率が圧倒的に高いことが分かる。

 就職活動の企業選びでは、知名度や規模などではなく、中長期的に成長し生き残れる会社かどうか、といった視点が重要です。「生き残る種とは、変化する種である」といわれるように、長く続く企業には環境の変化に柔軟に対応してきた過去があります。ここでは、大学生のみなさんが長期にわたって働き続けられるような「生き残る企業」の事業変化をみていきましょう。変化の仕方にはいくつかあり、第3回目は「海外市場開拓」を紹介します。
※本記事は「日経キャリアマガジン特別編集 日本の優良企業パーフェクトブック2018年度版」掲載の「武器は変化力!進化型企業の分析」を再構成したものです。

海外で強い日本のメーカーが続々と登場

 新たな顧客層を獲得する「新市場の創造」は、企業進化の重要な手段です。ただ、国内では少子化・人口減少で消費市場が縮小しているため、新市場の創造は難しくなっています。そこで、多くの日本企業が取り組んでいるのが「海外市場の開拓」です。

 もちろん海外市場の開拓も簡単ではありません。いくら日本製品の質が優れていても、そのままで海外の顧客に好まれるわけではありませんし、文化の違いもあります。例えば、食品メーカーが日本人向けの加工食品をそのまま輸出してもなかなか売れないでしょう。国内とは違う、新市場の創造のための工夫が必要です。

キッコーマン、味の素、ユニ・チャームが先行

 海外市場開拓に成功している食品メーカーの1つがキッコーマンです。しょうゆを中心とした調味料メーカーですが、海外売上高比率は57%に上ります。北米では、米国人が好む肉料理との相性の良さをアピールしたり、ドレッシングやスープの調味料として使うなど、地道な需要の掘り起こしを続けて、しょうゆを普及させました。

 味の素も海外展開で成果を上げてきた企業です。主力商品のうまみ調味料で海外に進出すると共に、現地の食文化や経済発展などに合わせて製品を投入する手法で、長い時間をかけて市場を開拓。売上高の半分を海外が占めます。

 ユニ・チャームはいち早くアジア展開を進めた成功例として知られています。1980年代から台湾、タイ、韓国、中国、インドネシアなどアジアの有力国に次々と進出。現地の人々に紙おむつの良さを伝えつつ、地域ごとのおむつへのニーズの微妙な違いに合わせた商品開発に取り組み、需要を着実に掘り起こしました。現在はアジアの子供用おむつ市場においてシェア首位で、海外売上高比率は60%を超えます。

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