印象戦を制する話し方【1】「信頼」を得るためのステップ

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印象戦を制する話し方【1】「信頼」を得るためのステップ

 社会人になって困ったことを聞いてみると、多くの人が挙げるのが「話し方」です。勤務先の上司、クライアントなどから信頼される「大人の話し方」のコツを、ミス・ユニバース・ジャパン公認でスピーチトレーニングを担当し、企業の話し方研修にも携わるKEE’S代表の野村絵理奈さんに教えてもらいます。第1回は導入として、信頼されるコミュニケーションの基本ステップを紹介します。

タイムリミットは1時間

 ビジネスでは、「1時間」で印象戦を制することができる人でなければいけません。というのは、クライアントとの商談や社内会議など会合の多くは1時間で区切られるからです。

 たった1時間の間に、初対面の相手と打ち解け、要望を引き出し、伝えたい事を伝え、さらには必要事項を決定するところまでたどり着かなくては、仕事として成立しません。言い換えれば、そのうちのどれが欠けても、仕事の成立どころか次に会ってもらえるチャンスさえ失ってしまうのです。

信頼関係を築く5つのステップ

 話し方の印象を決めるのは、直接的な言葉遣いだけではありません。立ち居振る舞いや話の聞き方を含めたビジネスコミュニケーションスキルが大切な要素となります。初対面の人からの信頼を勝ち取るには、5つのステップを覚えておきましょう。

 まず、人と人が最初に会うときには、「警戒・疑心」から入ります。人間も動物ですので、相手が敵か味方か判断できない間は自己防衛反応が起こるのです。その次に「理解」。相手が自分の話を聞こうとし始める段階です。相手の理解が得られたら「共感」のステップへと進みます。相手が自分から心を開き、話し始めてくれるようになります。

 そして最後に、「信頼」です。一通り話したことを実行に移す、もしくは実行に向けたプロセスを明確に示すことで信頼関係が出来上がります。

 つまり、初対面の相手が無表情であったり、ぎこちない印象であったりしても、それは当たり前の反応ということ。アイスブレイクしながら信頼関係構築のピラミッドを上がっていきましょう。

 この「ピラミッド」を上がっていくには、下記のようにそれぞれの段階で必要なスキルがあります。

「警戒」……身だしなみ・表情・挨拶・立ち居振る舞い
「疑心」……発声・発音・会話
「理解」……論理的思考・説明力
「共感」……傾聴力
「信頼」……計画・実行力

 相手と自分が今どの段階にあるのかを常に意識して、コミュニケーションのテクニックを活用していくのが有効です。次回から各段階別に、社会人として一目置かれる話し方のテクニックをご紹介します。


◆野村絵理奈さんのプロフィール
NHK松山放送局キャスター、気象予報士を経て、2005年に株式会社KEE’Sを設立。アナウンサー経験を基に、話し方のトレーニング事業を手がけている。ミス・ユニバース・ジャパンの公認スピーチトレーナー(ビューティーキャンプ講師)としても活躍。大手企業における研修実績も多数。
http://www.kees-net.com/

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