<内定へのステップ>【9】これで安心!就活のエキスパートが「今やるべきこと」を教えます

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<内定へのステップ>【9】これで安心!就活のエキスパートが「今やるべきこと」を教えます

【ブラッシュアップを続けて!】

●そのES、練り上げたものですか?●

 ――普段、学生から相談を受けるなかで感じていることや、アドバイスをしたいことを、項目別に教えてください。

★ES
 自己PRは、既に作成したものに満足せず、どんどんブラッシュアップしていくべきです。コピー&ペーストをするにしても、もう一度「もっとよく伝わるように書き直せるところはないか?」と見直してみてください。

 志望動機も要注意。ESを通過したからといって、油断は禁物です。同じ内容で面接が通過できるかというと、そうではありません。企業理解が足りていないケースが多いと感じます(「面接全般」で後述)。

★マナー
 模擬面接をしていると、意外にマナーができていないな、という印象を受けます。就活マニュアル本やマナー講座ももちろん参考になりますが、ドアの開け方や声の大きさは、自然な行動をとれればよいのです。

 先日も「ドアは右手で開ける」と頭の中に刷り込まれている学生さんがいて、左開きのドアを開けようと非常に不自然な動きをしていました。聞けば「マナー講座で教わった」ということでしたが、たまたまその時は右開きのドアだったのでしょう。当日の配置など状況に応じて、臨機応変に振る舞ってください。

●ちょっとした配慮で印象が変わる! 面接の答え方●

★集団面接
~自分は自分! 前の人の回答に引きずられないように~
 集団面接では、前の学生の答え方に引きずられてしまうことが多いようですね。例えば「自己紹介」で、最初の人が「名前、大学名、自分の強みと弱み」を答えると、後に続く学生も皆、そのように回答してしまいます。

 本来「自己紹介」は、学業からサークル活動、アルバイト、資格にいたるまで、自分が大学時代に取り組んできたすべてのことに触れるべき(第8回参照)。他人につられて自分の型を見失い、損をすることのないようにしましょう。

★面接全般
 模擬面接をしていて感じたことをお伝えします。
~しっかり企業理解を~ 
 企業理解が進んでいない学生さんが多いなと感じます。志望動機で「御社は技術力が高いので」「人の役に立つ仕事がしたいので」のように、どの企業にも通用するような表面的な内容では物足りません。

 「企業理解」と聞いてもピンとこない場合は、「業界の中でなぜ御社を志望するか」「興味のある仕事があるか」「自分の力をどのように生かせるか」「どこに働く場としての魅力を感じたか」……。自分が用意した志望動機が、これらの観点を踏まえているか、確認してください。

~自己紹介=部活動のみ、はNG!~
 「自己紹介」で部活動のことしか言わない学生さんもいて、残念です。理由は「集団面接」でふれたのと同様です。「他にありますか?」と尋ねれば、ゼミ活動もして、資格も持っているのに……。面接担当者が質問しなければ明らかにならないわけですから、もったいないですね。

 大学院生は、研究テーマを積極的に話してほしいです。私は以前から学業への取り組みを重視してアドバイスしてきましたが、企業側も最近その傾向にあるのは報道されているとおりです。

~自分のことを知らない相手に、伝える~
 「自己紹介」や「学生生活で頑張ったこと」は、特に「自分の学生生活を、自分のことを全く知らない相手に伝える」点に留意しましょう。例えばゼミの話をするにしても、「ゼミの仲間に」ゼミの話をするのではありません。最初の概略説明は思っている以上に大切です。分かりやすい内容となっていますか? コンパクトにまとまっていますか? 見直してみてください。

 少しでも話の内容が分かりやすいものとなるよう、“具体性が大事”だとよく言われます。ただし、必ずしも細かく説明するというわけではありません。

 例えば、先日も理系の学生さんが、「電波とコウハの研究をしていて……」と研究テーマの説明をする際に、「コウハというのは光の波のことなんですが」と補足してくれたので感心しました。

 専門用語を使ってはいけないわけではありませんが、研究室では日常的に使っている用語も、面接担当者にとってはピンとこないことも多々あります。こうしたちょっとした配慮をすることで、イメージがよくなります。

 以上のことに気を付けて、「自分のことを伝えきった……!」という実感をともなうような面接を目指しましょう。

【落ち込みすぎずに、工夫・改善を!】

●今後、心がけてほしいこと●

 これから選考が進むと、通過や“お祈り”の連絡に一喜一憂し、精神的にきつく感じることが増えるかもしれません。でも、不通過を経験しない学生さんなどほとんどいないのですから、落ち込みすぎないようにしましょう。

 一番大切なのは、不通過の原因を考え、工夫・改善を重ねていくこと。自己紹介は納得いく内容だったか? 企業研究は足りていたのか? 次へ進むために、必ず反省点を見つけることを心がけましょう。

 就活は誰と同じでもない、皆さん一人だけが取り組むカリキュラムのようなものです。今までの人生で培ってきた力を結集して、必死に考えて立ち向かってください。

★まとめ★

・“経団連スケジュール”に関係なく、選考は進んでいる。
・出遅れた学生は、働く覚悟を決め、スケジュール確認を早急に。キャリアセンターも利用しよう。
・ESも面接も、現状に満足せずブラッシュアップを。
・不通過でも落ち込みすぎず、反省点を見つけて次へ進もう。

■小室 晃(こむろ あきら)
埼玉県大宮市(現さいたま市)出身。1971年、日本アイ・ビー・エム(株)入社。人事部門に所属し、新卒・既卒採用を担当。1980年代後半から1990年代初頭までの大量採用からその後の厳選採用までを経験。2000年~2001年は金沢工業大学に出向、進路開発センター長として就職指導にあたり、「学生さんはお客様」を浸透させた。05年から日経就職ナビアドバイザーに。2011年~2015年3月、東京理科大学神楽坂キャンパスの就職活動アドバイザー。毎年、多数の就活生の相談に乗ってきた。「(社)日本産業カウンセラー協会認定シニア産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント」「米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリア・カウンセラー」の資格をもつ。

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