成長企業の研究 ~医療関連業界~

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成長企業の研究 ~医療関連業界~
出典: Worldwide Medical Forecasts to 2018/経済産業省における医療機器産業政策について

成長分野に注目し、今後さらなる成長・拡大が期待できる業界や企業を紹介します。就職活動では、世の中の動き、社会のニーズなどを汲み取りながら、伸びる業界・企業を選びとることも大切な視点の1つです。今回は医療関連を取り上げます。(文/武蔵野音楽大学就職課主任 兼 会計学講師 大内孝夫 ※プロフィルは2ページ目)

医療分野は世界的にも成長産業

 早いもので「成長企業の研究」も最終回を迎えました。今回のテーマは「医療関連企業」です。少子高齢化が叫ばれて久しく、最近では世界で最も人口が多い中国も、長年の「一人っ子政策」により今後急速に高齢化が進むと言われておりますので、この分野が成長産業であることに異存のある人は少ないでしょう。

 政府も、その時々の政権によって呼称は異なりますが、高齢化を政策的に成長分野と位置付け、さまざまな産業振興策を推進しています。そして最近では長寿国日本のイメージも重なり、海外富裕層による医療目的の日本訪問(「医療ツーリズム」)というインバウンド(訪日客)需要への貢献も期待されている分野です。今回は特に日本企業の躍進が期待される医療機器を中心にお伝えしていきます。

 経済産業省が発表した報告(※1)によれば、2013年の医療機器関連市場規模は全世界で3278億ドル(約33兆円、1ドル=100円換算)。これが18年には4536億ドル(45兆円)に成長すると予想されています。これだけの成長産業ですから、政府が何とかこの市場で日本のシェアを伸ばしたいと考えるのは、ある意味当然といえます。

 しかし、世界の現実はとても厳しいのが実情です。先行するのは何といっても米国企業。売上高上位を見渡すと、日本でも有名なジョンソン&ジョンソンを筆頭にGEヘルスケアなど米国企業がずらりと並び、上位20社中10社を優に超えます。そして3位のシーメンス社(ドイツ)など欧州企業も優勢で、欧米の企業で約8割を占める市場業構造です。日本企業はオリンパスがかろうじて20位にランクインし、その後を24位でテルモが追走しています(※2資料より)が、何とか巻き返しを図りたいところです。

※1)「経済産業省における医療機器産業政策について」(平成27年11月)
※2)MPO Magazine Top Global Medical Device Companies

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