「働くこと」に関するルールを学ぼう ②就活・就職編 (前)

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「働くこと」に関するルールを学ぼう ②就活・就職編 (前)

 学生の皆さんは、アルバイトや就活を通して、「社会で働く」ことを身近に感じていることでしょう。アルバイト先などとトラブルなく、気持ちよく働くために、学生が最低限知っておくべき「労働」に関するルールを、「アルバイト編」「就活・就職編」に分けてお伝えします。今回は「就活・就職編」の前編です。
(取材協力:東京都産業労働局)

【○×クイズで基礎知識確認! 】

(問題)
1.初任給が22万円(基本給17万円+諸手当5万円)の企業で、賞与(ボーナス)支給額が“2カ月分”である場合、支給額は44万円である。○か×か?

2.年棒制で働く場合、残業代は出ない。○か×か?

3.「週休2日制」と「完全週休2日制」で、1週間のうちで確実に2日間休めるのは「完全週休2日制」である。○か×か?

(解答と解説)
 少し難しかったでしょうか? 取材をした東京都産業労働局でも、「労働時間」や「残業」に関する相談は増えているとのこと。就活時はつい「初任給」の額面ばかりを気にしがちですが、「労働時間」や「残業」についても確認をおこたらないようにしたいですね。

1.×
 ボーナスは、通常、就業規則等において、支給時期や額が決められています。ボーナスの額は、基本給にその時々の経済状況で決まる支給率(月数)を乗じ、さらに出勤率や成績率などを乗じて決まるのが典型です。「初任給」と「基本給」は、別であることに注意しましょう。初任給は一般的に、“基本給+各種手当(※)”で構成されると考えられます。
  ※通勤手当、住宅手当、家族手当など。呼び方や定義は企業によって異なる。
 問題1の場合、就業規則等において、ボーナス支給率(月数)の基礎が「基本給」のみであれば、「初任給(月給)の2カ月分」ではなく「基本給の2カ月分」となり、額は17万円×2=34万円となります。支給率(月数)の基礎が「基本給」+「○○手当」となっていれば、基本給17万円に○○手当を含めた額の2カ月分となります。したがって、ボーナスの支給要件を確認することが重要です。

2.×
 「年俸制」というと「一年間でもらう額が決まっている」とのイメージから、残業や休日出勤をした際にも手当てがつかないと誤解してしまいがちですが、年俸制でも別途、残業時間に応じて割増賃金が支払われます。東京都産業労働局で発行している『ポケット労働法2016』にも、
 「もし、一定の金額を割増賃金分として含んだうえで年俸額を決定するのであれば、あらかじめ年俸○○円、うち割増賃金として○時間分××円というように内訳を明らかにしておかなければなりません」(p.30)
と書かれています。事前に決められた割増賃金分を超えて実際に働いた場合には、使用者は、割増賃金の不足分を追加して支払わなければなりません。年俸制の場合、残業代はどうなるのか注意が必要です。
◎ポケット労働法2016
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/pocket/index.html

3.○
 「週休2日制」は、“1カ月の間に、週2日の休みがある週が1度以上ある”、つまり、4週間に5日以上の休日があるということです。必ず週2回の休みがある、というわけではなく、残りの週の休みは週1日、というケースもあるので注意が必要です。
 また、「完全週休2日制」は毎週必ず2日間の休みがある制度のことですが、休日が土曜・日曜日とは限りません。“完全週休2日制(土・日曜日)”などのように曜日が明示されていれば分かりやすいのですが、そうでなければ確認が必要です。

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