学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【1】

News

学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【1】

 就職活動で志望企業として大手企業ばかりを考えていると、採用選考がまったく通過せず“全滅”という結果にもなりかねません。就活では中堅・中小企業も視野に入れるべきだと思います。中堅・中小企業の中には大手企業と違った魅力を持った企業がたくさん存在します。この連載では、そんな優良中堅・中小企業を見つけるための方法を考えてみます。
(文/中小企業交流クラブ幹事・作家 三浦紀夫 ※プロフィルはページ下部)

はじめに……

 最初に、私の経歴を簡単にご説明しましょう。大学卒業後は編集制作会社に就職しました。在学中からその企業で働いており、そのまま入社したことになります。その後は管理職や社長を経験し、新卒採用を担当したこともあります。2002年の社長時代にその企業を倒産させてしまった経験などから、現在は中小企業やその経営者をテーマにしたメディア向けの記事執筆や講演活動などをしています。

 これまで数多くの中堅・中小企業を見てきました。中には、世界的に有名な優良中堅・中小企業もあります。この連載を読んでくださる学生は、「中堅・中小企業より大手企業に就職したい」という人が多いかもしれませんが、せっかく新卒の就職活動をするのであれば、大手企業だけでなく中堅・中小企業も視野に入れたうえで、自分に合った企業を見つけてほしいと思っています。この連載を通じて、優良な中堅・中小企業を探す方法やその魅力だけでなく、学生それぞれが自分に合った企業を見つける方法も伝えていきたいと考えています。

業界研究の段階から中堅・中小企業にも目を向けよう!

 就職活動の手順としては、まず業界研究をしてから、次に企業研究に取りかかるというのが一般的です。業界研究をするとき、業界について書かれた書籍を読むと、業界を代表する大手・有名企業のことばかりが書かれています。書籍の著者にしてみれば、業界について語るには、業界を代表するような企業の動向を書くのは当然です。

 ただ、就活をする学生がそんな書籍を読み、企業研究に移ろうとすると、大手企業だけをターゲットにするというパターンが多いようです。これを防ぐには、業界研究の段階から中堅・中小企業についても目を向ける必要があります。

「リサーチ・ナビ」の産業情報ガイドで調べよう

 業界・企業研究を進める最も簡単な方法は、インターネットでの検索でしょう。志望業界が決まっているなら、「業界名」と「中堅・中小企業」と入力して検索すると、年収や売上高のランキングを掲載したサイトが見つかります。

 また、業界について徹底的に調べる方法として私がオススメしているのが、国立国会図書館のホームページにある「リサーチ・ナビ」の産業情報ガイド(トップページ>「分野」経済・社会・教育>産業情報ガイド)を見ることです。それぞれの産業について、基本参考図書や統計資料、名鑑類、調査レポート、専門誌・紙、インターネット情報などを詳しく紹介しています。これらの情報の中には、中堅・中小企業に関する情報がたくさん含まれています。志望業界をはっきり決めている人はもちろん、いくつかの業界に興味を持っている人にも参考になるはずです。
※、国立国会図書館「リサーチ・ナビ」 http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/

企業情報を比較検討できる定期刊行物の活用も

 企業情報を比較・検討するには、年度版で発行されているいくつかの定期刊行物が便利です。東洋経済新報社が発行している『就職四季報』は、代表的な刊行物です。『就職四季報』には、「総合版」「女子版」「優良・中堅企業版」の3種類があります。中堅・中小企業の企業情報を比較して検討するには、優良・中堅企業版が役立つでしょう。

 『日本の優良企業パーフェクトブック』(日経HR発行)も、優良な中堅・中小企業を比較できる刊行物です。「5期連続営業黒字の中堅・中小企業」を紹介する記事が掲載されています。これらを参考にして、業界研究の段階から中堅・中小企業も視野に入れておいてください。

【プロフィル】
三浦紀夫(みうら・のりお)
1952年2月、青森市生まれ。作家。明治大学政経学部卒。学生時代から編集制作会社の株式会社コアで仕事をし、卒業後同社に入社。1990年、同社代表取締役に就任。2002年、倒産。2003年、『倒産社長の告白』(草思社)を発表して著作活動を開始。他の著書に『倒産社長、復活列伝』(草思社)、『こうなったら会社はたたみなさい』(東洋経済新報社)等。2012年1月、『就活が変わる!優良中堅企業の見つけ方』(PHP研究所)を発表。新聞、雑誌の連載や講演でも活躍中。中小企業交流クラブ幹事

  • 1

あわせて読みたい