学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【10】「中堅・中小の採用は、これからが本番」

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学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【10】「中堅・中小の採用は、これからが本番」

 学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方の第10回。今回は、秋からの中堅・中小企業の採用動向について考えてみましょう。
(文/中小企業交流クラブ幹事・作家 三浦紀夫 ※プロフィルはページ下部)

内定者辞退の中堅企業が増えそう

 2017年卒の就職活動は、終盤戦を迎えていると言われています。大企業が求人数を増やし、学生の大企業志向が強まったために、多くの学生が就職先を決めてしまったというわけです。まだ多くの学生が内定を得られていない現実もあるはずですが、大企業の求人数が少なかった数年前と比べると、終盤戦のような印象があるのでしょう。

 一方、企業側はどのように感じているのでしょうか。求人数を増やして採用予定者数を確保できた一部の大企業は満足しているかもしれません。

 しかし、多くの中堅・中小企業は不満を感じています。ある中堅企業の採用担当者は、毎年秋口になると胃が痛くなるような思いをするそうです。というのは、大手から中堅まで複数の内定を取る学生がいて、彼らが内定を断ってくるからです。大企業が求人数を増やしているのですから、今年はこれまで以上に断られるかもしれません。

採用ができないと経営計画も実行できない

 企業は経営計画を立てて、その計画に基づいて行動しています。17年はどんな事業をどのようなスタッフで取り組んでいくかを考えて動きます。経営計画には、採用計画も含まれます。ですから、内定者に断られて採用予定者数を確保できないと、経営計画も実行できないことになってしまいます。

 ある中堅企業が、来春に12人の新卒者を採用する計画を立てていたとします。今年の夏に12人の学生に内定を出したものの、秋口に5人から内定を辞退されたら、7人しか確保できません。こんなとき、企業としてはどうするのでしょうか。

秋からは転職情報サイトものぞいてみよう!

 ある中堅企業の採用担当者は、こんなことを言っていました。

 「うちは、大手企業のように毎年新卒者を採用して年齢別に階層を固めるようなことはしていません。仮に数人に内定を辞退されたら、新卒だろうと中途採用だろうとかまいませんから転職情報サイトを使って募集しますね」

 転職情報サイトをご存知でしょうか。みなさんが利用しているのは、「リクナビ」や「マイナビ」のような新卒者向けの就職情報サイトです。これに対して、「リクナビNEXT」や「マイナビ転職」「日経キャリアNET」という転職者向けの転職情報サイトがあります。

 これらのサイトに求人情報を載せる中堅企業が、転職者と合わせて新卒者も募集するケースが秋以降に増えてくるのです。企業の求人情報をよく見ると、なかには「来春新卒者可」と書かれている企業もありますから注意深く見てみましょう。

 これまで就職情報サイトで志望企業を探してきた方は、今後は転職情報サイトにも目を通してみましょう。秋以降に、採用を予定している「優良中堅・中小企業」を探すための、とっておきの裏技です。中堅・中小の採用は、これからが本番なのです!


[プロフィル]
三浦紀夫(みうら・のりお)
1952年2月、青森市生まれ。作家。明治大学政経学部卒。学生時代から編集制作会社の株式会社コアで仕事をし、卒業後同社に入社。1990年、同社代表取締役に就任。2002年、倒産。2003年、『倒産社長の告白』(草思社)を発表して著作活動を開始。他の著書に『倒産社長、復活列伝』(草思社)、『こうなったら会社はたたみなさい』(東洋経済新報社)等。2012年1月、『就活が変わる!優良中堅企業の見つけ方』(PHP研究所)を発表。新聞、雑誌の連載や講演でも活躍中。中小企業交流クラブ幹事。

【バックナンバー】

【1】はじめに……
【2】業界をよく知っている人に話を聞こう!
【3】中堅・中小企業の“安定性”を見定めるには
【4】就職情報サイトで志望企業を絞るには
【5】説明会では社長との相性を探ろう
【6】企業の成長性を見定めよう!
【7】応募した企業の社長が高齢だったら……
【8】第三者から表彰される企業を見つけよう
【9】志望企業は情報公開に積極的か

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