学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【19】「B to B企業がねらい目だ」

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学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【19】「B to B企業がねらい目だ」

 学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方の第19回。今回は、隠れた優良企業が多いといわれる「B to B企業」について解説しましょう。
(文/中小企業交流クラブ幹事・作家 三浦紀夫 ※プロフィルはページ下部)

B to B企業とはなにか

 B to Bとは「Business to Business」を略した言葉で、企業を相手に事業を営むことを言います。ですから、B to B企業というのは企業間取引を事業内容としている企業のことです。

 これに対してB to C企業や、B to G企業もあります。B to Cは「Business to Consumer」の略で、一般の消費者を相手にした事業をしている企業。B to Gは「Business to Government」の略で、公的な機関を相手にした事業をしている企業のことです。

優良企業が多いのに競争率が低い

 B to B企業には優良企業が多いといわれています。なぜでしょうか。

 理由の一つは、B to C企業に比べて、取扱商品の価格が大きく、利幅も大きいという点があげられます。また、販売先が企業なので長期的に安定した業績を上げやすいという点もあげられるでしょう。

 一方で、学生が就職したい企業のランキングを見ると、登場するのはほとんどがB to C企業の大企業です。B to C企業は一般の消費者をお客さんにしているので、広告宣伝に力を入れます。それだけ企業や製品の知名度が高く、学生のみなさんも知っています。だから、一部の企業にばかり人気が集まり応募者が殺到するのです。

 この状態を裏返してみると、どうでしょうか。B to C企業に比べるとB to B企業のほうが、はるかに競争率が低くなります。学生に人気があるB to C企業の大企業。この対極にあるのは、B to B企業の中堅・中小企業です。優良企業が多くて競争率も低いゾーンは、まさにここです。

どうやって探すか

 では、B to B企業を探すにはどうしたらよいのでしょうか。就職情報サイトにも、企業の販売先が書かれていることがあります。その企業のホームページにも、販売先が書かれているかもしれません。また、『就職四季報』(東洋経済新報社)や『会社四季報』(同)のような刊行物に掲載されている企業なら、販売先が書かれています。

 これらに掲載されていない中堅・中小企業の場合は、帝国データバンクや東京商工リサーチの刊行物(年鑑)で調べるとわかります。帝国データバンクは『帝国データバンク会社年鑑』を、東京商工リサーチは『東商信用録』を発行しており、図書館や大学のキャリアセンターに置いてあることもあるでしょう。

 これらを見て、企業を販売先にしていれば、その企業はB to B企業です。例えば、部品メーカーや商社などはみんなB to B企業です。単に業界を絞って企業を探すだけでなく、このような観点からもねらい目の企業を探ってみてはいかがでしょうか。


[プロフィル]
三浦紀夫(みうら・のりお)
1952年2月、青森市生まれ。作家。明治大学政経学部卒。学生時代から編集制作会社の株式会社コアで仕事をし、卒業後同社に入社。1990年、同社代表取締役に就任。2002年、倒産。2003年、『倒産社長の告白』(草思社)を発表して著作活動を開始。他の著書に『倒産社長、復活列伝』(草思社)、『こうなったら会社はたたみなさい』(東洋経済新報社)等。2012年1月、『就活が変わる!優良中堅企業の見つけ方』(PHP研究所)を発表。新聞、雑誌の連載や講演でも活躍中。中小企業交流クラブ幹事。

【バックナンバー】

【1】はじめに……
【2】業界をよく知っている人に話を聞こう!
【3】中堅・中小企業の“安定性”を見定めるには
【4】就職情報サイトで志望企業を絞るには
【5】説明会では社長との相性を探ろう
【6】企業の成長性を見定めよう!
【7】応募した企業の社長が高齢だったら……
【8】第三者から表彰される企業を見つけよう
【9】志望企業は情報公開に積極的か
【10】中堅・中小の採用は、これからが本番
【11】中堅・中小企業が求める学生とは?
【12】内定が得られないまま年を越しそうなあなたへ
【13】中堅・中小企業には魅力がいっぱい
【14】スタッフや職場に好感が持てる会社を選べ
【15】入社3年後の離職率をどう考えるべきか

【16】ダメな経営者を見分ける方法
【17】経営革新計画を承認された企業に目をつけよう
【18】どんな経営ビジョンを描いているか

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