学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【25】「知名度や規模に惑わされず幅広く企業を選ぼう」

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学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方【25】「知名度や規模に惑わされず幅広く企業を選ぼう」

 学生が知らない「優良中堅・中小企業」の探し方の第25回。今回は、これから就活を始める人に向けて企業選びの視点をアドバイスします。
(文/中小企業交流クラブ幹事・作家 三浦紀夫 ※プロフィルはページ下部)

学生の企業選びはイメージ選択

 マイナビと日本経済新聞社が共同で実施した「2018年卒 大学生就職企業人気ランキング」(2017年4月発表)によると、2018年に卒業する予定の大学生の人気企業上位は以下のようになっています。

 「文系総合」では、全日本空輸(ANA)、JTBグループ、日本航空(JAL)が1位から3位。以下、三菱東京UFJ銀行、東京海上日動火災保険、三井住友銀行と続きます。

 「理系総合」では、ソニー、味の素、資生堂が1位から3位。以下、明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)、サントリーグループ、トヨタ自動車と続いています。

 これを見ると、個人の消費者を顧客としている大企業に人気が集中していることがよくわかります。これらの企業はいろいろな媒体に広告を出しているため、名前がよく知られています。そのような知名度の高い企業に、学生の人気が偏っているともいえるでしょう。いわばイメージ選択です。

優良中堅・中小企業を見過ごすのはもったいない

 逆にいえば、学生に人気のある企業には偏りがあるために、知名度の低い多くの優良企業が見過ごされているともいえます。中でも中堅・中小企業となると、大企業に比べて規模が小さいために一般には知られておらず、優良な企業でもほとんど応募者が来ないといったケースもあります。

 この現象を客観的にみると、学生のみなさんは実にもったいない就活をしているように感じます。規模は小さくとも業績は安定して将来性もあり、従業員のみなさんも生き生きと仕事をしているのに、そんな企業を見過ごしているのですから。

 学生のみなさんには、一部の大企業にだけ目を奪われるのではなく、広い目で企業を探してほしいものだと思います。

いろいろな探し方にチャレンジしてみよう

 ただし、中堅・中小企業はあまりにも多すぎて、その中から優良な企業を探せと言われても戸惑うばかりかもしれません。そこで、この連載ではできるだけわかりやすく優良中堅・中小企業の探し方を解説しています。バックナンバーをご覧いただくと、いますぐにでも取りかかれる探し方もあるはずです。

 例えば「【8】第三者から表彰される企業を見つけよう」では、官公庁や社団法人が第三者の目で中堅・中小企業を表彰する制度を紹介しています。紹介している表彰制度で表彰された企業を見ていくと、優良な中堅・中小企業を具体的に知ることができます。

 また「【22】中小企業に絞った就職情報サイトを活用しよう」では、中堅・中小企業を専門に扱っている就職情報サイトを紹介しています。マイナビやリクナビのような大手の就職情報サイトについてはみなさんもご存じでしょう。それらとは異なる中堅・中小企業専門の就職情報サイトを見ると、どんな中堅・中小企業が募集しているかを知ることができます。

 これからの就活の期間、この連載を参考にして満足のいく内定先を見つけてください。


[プロフィル]
三浦紀夫(みうら・のりお)
1952年2月、青森市生まれ。作家。明治大学政経学部卒。学生時代から編集制作会社の株式会社コアで仕事をし、卒業後同社に入社。1990年、同社代表取締役に就任。2002年、倒産。2003年、『倒産社長の告白』(草思社)を発表して著作活動を開始。他の著書に『倒産社長、復活列伝』(草思社)、『こうなったら会社はたたみなさい』(東洋経済新報社)等。2012年1月、『就活が変わる!優良中堅企業の見つけ方』(PHP研究所)を発表。新聞、雑誌の連載や講演でも活躍中。中小企業交流クラブ幹事。

【バックナンバー】

【1】はじめに……
【2】業界をよく知っている人に話を聞こう!
【3】中堅・中小企業の“安定性”を見定めるには
【4】就職情報サイトで志望企業を絞るには
【5】説明会では社長との相性を探ろう
【6】企業の成長性を見定めよう!
【7】応募した企業の社長が高齢だったら……
【8】第三者から表彰される企業を見つけよう
【9】志望企業は情報公開に積極的か
【10】中堅・中小の採用は、これからが本番
【11】中堅・中小企業が求める学生とは?
【12】内定が得られないまま年を越しそうなあなたへ
【13】中堅・中小企業には魅力がいっぱい
【14】スタッフや職場に好感が持てる会社を選べ
【15】入社3年後の離職率をどう考えるべきか

【16】ダメな経営者を見分ける方法
【17】経営革新計画を承認された企業に目をつけよう
【18】どんな経営ビジョンを描いているか
【19】B to B企業がねらい目だ
【20】灯台下暗し。キャリアセンターを使おう
【21】「業績がいい企業=優良企業」とは言い切れない
【22】中小企業に絞った就職情報サイトを活用しよう
【23】年齢のハンディを感じたら中堅・中小企業を狙え
【24】若手を育てる企業は社員の定着率が高い

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